1967年に登場した nikomat FTN は、Nikonが一般ユーザー向けに送り出した堅実なフィルム一眼レフ。上位機種である Nikon F や F2 と同じ Fマウントを採用しており、非AiのNIKKORレンズをそのまま装着できます。 金属製のボディは手に持った瞬間に「ガッチリしている」と感じるほどの安心感があり、質実剛健という言葉がよく似合うカメラです。
シャッターを切ると、しっかりとした機械音が響き、内部の仕組みが確実に動いていることを指先で感じ取れます。 完全機械式のため電池が切れてもシャッターを切ることができ、撮影設定を自分の手で操作する感覚は格別。 マニュアルで露出を合わせ、ピントを合わせる一連の流れが、撮影そのものを楽しませてくれます。
今回使用した NIKKOR-S Auto 50mm F1.4 は、Nikonを代表する標準レンズのひとつ。 開放ではやわらかく、少し絞るとNIKKORらしいコントラストの高い描写が、風景からポートレートまで幅広く活躍。
nikomat FTN は、Nikon F や F2 よりも手頃な価格でありながら、レンズ資産を共有できる点も大きな魅力です。 マウントアダプターを使えば、NIKKORレンズをミラーレスデジカメでも味わうこともできます。
重厚な外観と確かな操作感を持ち、長く付き合える一台。クラシックなNikonの世界をフィルムで味わいたい方に、まず手に取ってほしいカメラです。
こんな方におすすめ
- 機械式カメラを検討している方や、Nikon FやF2より手頃にNIKKORレンズを楽しみたい方に。